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〇「問いかけ」ることが大切
逆に、「あなたはどう思うの?」「なぜそうなると思うの?」という問いかけを頻繁にしてください。
子どもに自分で考えさせて、意見を言わせることがとても大切です。そう簡単には子どもは自分の意見を言えるようにはなりませんが、日々のそうした積み重ねがあってはじめて、子どもは自分で考え、自分の意見を相手にわかるように言えるようになります。
また、読書も潜在的学力を高めるために重要な役割を果たします。けれども親が本を読まないで、子どもが読むわけがありません。居間にはさまざまなジャンルの本を置いておき、親自身が読んでいる姿を見せましょう。
次に、子どもと一緒に辞書を引く、地球儀・世界地図で場所を探す、図鑑を見るといったことをしてください。好きなことについて読んだり調べているうちに難しい漢字を読めるようになったり、関連の知識が身についたりします。
そのうち辞書も自分で引けるようになるものです。時間がかかっても、子どもにやらせることが大切です。
そしてまた、住宅事情の関係から、今の子は動物を飼ったり、植物を育てたりする経験が乏しくなっています。虫に触れなかったり、裸足で泥の中に入れなかったり……。
教科の勉強以外の経験が乏しいと、面白がるもの、強い関心を持つものが見つからなかったりします。子どもは大好きなものについてはいつまでも関わり続けます。そうしたこだわる経験があってはじめて、自分から調べる姿勢が自然と身につき、深い勉強につながります。
ですから、この大好きなものに出会うキッカケを低学年のうちに作ってあげていただきたいのです。
〇外遊びで体力をつけたい
最後に、体力をつけておくことを是非やってください。
お子さんが将来中学受験することになるのか、地元の公立中に進むことになるのかまだわかりませんが、受験の追い込み期に体調を崩してしまう受験生が毎年います。また体力がないために気力も湧かないケースも頻繁に見られます。
いざというときそうならないために、低学年のうちに体を鍛えておくことが大切です。外遊びも十分にしておかなかったために、受験生活に入った後も、「なんとなく欲求不満状態」という受験生が大勢います。
そのようにならないためにも、低学年のうちに思いっきり遊ぶことを是非させてください。
早くからテキストに向かうことより、そのほうがよほど最後の「力」になるものです。
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このブログの読者の中には、お子さんがまだ低学年という方も多いと思います。この時期はどんなことを心掛けて子育てすればいいのでしょうか?
〇「語彙力」を増やしてあげて
今の子は以前と比べ「語彙力」がとても乏しくなっています。それは、お母さんの責任も大きいと思います。
同年代のお友だちとしか話さなかったら、語彙が増えるわけがありません。語彙が不足していれば、新聞を読んでも本を読んでもわからない言葉ばかりです。意味がわかりませんから読む気が起きないのは当たり前です。
これは親戚や隣近所の人が家に上がるのを敬遠し、よその大人と接する機会を奪ってきた親の責任ではないでしょうか。
私も、自分の子育てを振り返ってみて、いますごく反省しています。
「語彙力」を伸ばすための基本は家族の会話です。まずこれが原点です。
といっても、話題が家族のことや学校のことばかりでは語彙はもちろん視野が広がりません。新聞やテレビのニュース番組を材料に、国内のこと、海外のこと、政治・社会・スポーツ・科学……など、何でもいいので極力いろんなことを話題にしましょう。
そのとき子どもの次元に落としてやさしく話す必要はありません。大人が使う語句・慣用句をそのまま使ったほうが、むしろ語彙力を高めます。
会話で是非心がけてほしいことは、親がしゃべってしまわないこと。子どもが言いよどんでいると、つい「これはこういうことでしょ」「こっちとこっち、どっちにする?」と話を先に進めてしまうお母さんが多いのですが、この待てない姿勢が子どもの言語能力を育てないのです。
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私への相談の中には、受験相談でなく、人生相談のようなものがあります。
一例を挙げると、
大学を出て仕事をしていたが、子どもができたことを機に仕事を断念。大切なわが子にために育児を最優先。中学受験にも一生懸命かかわってきた。ところが6年になって娘が反抗。まったく親の言うことを聴かなくなり、受験も思ってもみなかった学校に進学することに。これまで子どものために全力投球してきた私の10年は何だったのか。
というものです。
お母さんの悔しい、虚しい気持ちが十分伝わる相談でした。私にもずしんと来て、回答に悩みました。
このお母さんと違い、幸い嬉しい結果だったとしても、今は何をする気も起きず、エアポケットにでも入ったかのような空虚感にとらわれているお母さんも多いことと思います。
いずれにしても、少しお休みしましょう。お子さんと離れて、自分だけの時間を持ってください。これからはお子さんでなく自分の時間、自分の人生を充実させる―それが大切です。
ハッキリそういう意識を持っていただきたいのです。そうでないと、これまでのクセで何事にも手を出し、口を出す状態が中学進学後も続いてしまいます。
勉強面で受け身から脱出させると同時に、生活面でも自主性を育てていただきたいのです。
両面がかみあってこそそれぞれの効果も上がります。入学までの期間をぜひ「自主性を育てる期間」と位置付けて過ごしてください。
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入学手続きもすんで、ホッとされている時期ではないでしょうか。が、すぐに入学後のことを心配しはじめるお母さんもいます。いまはどんなことに気をつければいいのでしょうか……。
〇家の手伝いが世界を広げる
入学手続きを終えて、「これで長かった受験生活もようやく終わった」・・・・・・と、安堵されている方が多いのではないでしょうか。が、なかには、何をする気も起きず、エアポケットにでも入ったかのような空虚感にとらわれているお母さんもいることと思います。
いいではありませんか。これまでさんざん頑張ってきたのですから、少しお休みしましょう。
お子さんと離れて、自分だけの時間を持ってください。これからは自分の時間を充実させる―それが大切です。
ハッキリそういう意識を持たないと、これまでのクセで何事にも手を出し、口を出す状態が続いてしまいます。
お子さんももう中学生。これからは面倒を見るのでなく、少しずつ自分のことは自分でやらせてください。家の手伝いもさせてください。
この間、新聞を読んでいたら、幼稚園の園長さんがこんなことを書いていました。
「若いお母さんのなかには、家でお湯を沸かしてお茶を淹れるという経験をしてこなかった人がいる。いつもペットボトルで、お茶も工業製品という感覚。勉強さえしていれば、親は満足していた、という育てられ方をしたようだ」
事態はここまできているのかと、ちょっとビックリしました。
急須、湯のみ、茶たく・・・、煎茶、抹茶、玉露・・・お茶を淹れるだけでも、語彙が増え、世界が広がるものです。
手伝いをするということは、単に親を助ける、労働をするということだけではないのです。手伝いを通じて自分の世界が広がるのです。
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〇まぐれで受かることはない
手続きを終えた途端、この学校はうちの子にはレベルが高すぎるのではないかと心配しはじめるお母さんがいます。入学後に「深海魚」になってしまうのではないかと…。
が、入試というものは、学校が自校の生徒として受け入れられるかどうかを見るもの。受かったということは、当然そのラインに達していると学校側が判断したということです。
受験は、「まぐれで落ちる」ことはあっても、「まぐれで受かることはない」もの。合格したということは、その学校の生徒としてやっていける実力はあるということです。心配はいりません。
逆に、第4志望、スベリ止めの学校だから、わが子は当然上位にいられると考えているお母さんがいます。が、最近の中学受験は4校も、5校も併願しているのが普通です。たまたま上位の学校に落ちて入学してきたという生徒がどこの学校にもかなりいることが普通です。勉強しなくても上位にいられるなんていう学校はどこにもありません。周りを馬鹿にしていれば必ず落ちこぼれます。
たとえ優秀な子であっても、受験勉強で燃え尽きて勉強への意欲が湧かない場合、ゲームや携帯などにはまった場合、家庭内のゴタゴタなどで精神が不安定になって勉強が手につかくなった場合・・・・・・など、落ちこぼれるキッカケはそこら中にころがっています。
〇200番もありうると思っておきたい
が、毎日の予復習をコツコツとやり続けることができるタイプの子ならば、落ちこぼれる心配はまずありません。
ただ、小学校時代はクラスでトップ・上位であっても、中学入学後は200番ということになったりはします。
そういうときに、それにショックを受け、自信を失ってしまうことが怖いのです。そうならないためには、入学後もきちんとした生活を送り、毎日9時には必ず机に向かう、といった規則正しい学習習慣を付けておくことです。
もし万が一200番になったときには、自信を失わないよう、子どものいいところを見つけ、それを褒めることす。子どもがつぶれるのは、何事にも自信が持てないとき。何かひとつでも自信のあることがあれば、子どもは伸びるものです。
これからはテストなどの成績に一喜一憂せず、子どもの自立を第一に考えながらお子さんに接してください。
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大変で、長かった受験生活もようやく終わりました。その結果は人それぞれだと思います。満足できる結果ではなかったとき、親子してそれをどう受け止めればいいのでしょうか。
〇希望通りいかないケースが普通
中学受験は、新小4からという長期にわたる受験生活を余儀なくされています。それに伴い、金銭的にも親の負担は大変なものがあります。そのうえ子どもが幼いだけに、精神的にも体力的にも大変な努力を要します。高校受験、大学受験とは比べものにならないくらい親がかかわらなくてはなりません。
最近は大卒の就職状況が極めて厳しいこともあり、子どもの将来を心配して父親も深くかかわるようになっています。いまや中学受験は一家の総力戦、ビッグイベントです。それだけに、長期間頑張った、お金も使った結果が、当初思い描いていたものと大きく違っていたりすると、落胆も極めて大きくなります。
が、第一志望校にスンナリ進めるのは約3割というのが実際です。多くの受験生は受験勉強を始めた当初に思い描いていた学校とはレベル的にも遠い学校に入学することになるのが普通です。また、受験であるからには、一緒に勉強してきた友だちとの間で、普段の成績と受験結果とが逆転するなんてこともしばしば起こります。親とすれば、こんなにも打ち込んできた末のこうした理不尽な結果に、「塾でうちの子より下のクラスだった○○さんがA中に受かったのに、どうしてうちの子はB中にしか受からなかったのか」「あれだけやったのに、こんな学校に行くことになろうとは思ってもいなかった」……いつまでもこうした思いにとらわれがちです。脱力感から、何もする気が起きない。中には、知人と顔を合わせるのがいやで外出しない、小学校の卒業式にも出ない、そうしたお母さんも出てきます。
「近所の人に興味本位に子どもの入学先を聞かれるのが嫌だ」、「校名を言いたくない」、「わが子を入れたかった学校の制服を見たくない」……そうした心理状態に陥ってしまうのです。
が、お母さんがいつまでもこうした思いを引きずっていると、子どもを「こんなにもママを悲しませてしまった」と、自分が不合格だったこと以上に苦しませることになります。入学する学校にも誇りを持てず、それは入学後の友だち関係、学校生活にも尾を引き、勉強にも身が入らないことにつながります。
〇親の評価が中学入学後の生活に影響
こんなとき、お母さんに思い浮かべてほしいのです。本来なら毎日遊んでいてもおかしくない年齢のわが子が、友だちと遊ぶのをガマンして勉強し続けた日々。目いっぱい緊張して試験場に入っていった入試当日の顔。
今回の結果は、あくまで中学受験の結果でしかありません。人生の結果ではないのです。
わが子がここまで努力してきたこと自体を褒めてあげましょう。親の評価こそが中学入学後の子どもの「原動力」になるはずです。
今回わが子は望んだ学校には入れませんでした。が、それによってわが子の良さが消えたのでしょうか。A中であっても、B中であっても良さは少しも変わらないはずです。
これまでは、なんとしても「合格」させたいという思いから、お子さんの弱点にばかり目が行っていたと思います。ですからこれからはお子さんのいいところをばかりを探し、それを評価してあげることをしてください。
結果はどうであれ、この受験生活を通じてお子さんの中にはきっと受験をはじめる前にはなかった力がついているはずです。
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埼玉・千葉、それに寮のある地方の学校の首都圏会場入試も大半が終わりました。
ですから読者のなかにはすでに合格・不合格の通知を受け取ったご家庭もたくさんあることでしょう。埼玉・千葉の受験生で、県内の中学が第一志望の場合は別ですが、東京・神奈川の受験生にとっては、これからの過ごし方が重要です。
○すでに合格校がある
幸いどこかに合格を取れているのなら、この合格を利用して「がんばったね! この調子なら○○中もいけそうね」と、子どもの気持ちを2月1日に向けて前向きにしてください。やる気を起こさせ、さらに力を引き出すことだけを考えればいいでしょう。
ただなかには、調子に乗って、受験を甘く見て勉強の手を抜く子がいます。お子さんの性格によりますが、そうなりやすい子の場合は、親は内心ではうれしくてもあくまで一段階突破しただけと、厳しい表情は崩さずにいたほうがいいでしょう。
そんな子の場合は、これまでの模試の答案から得点が低かったものを出してきてやらせるなどして、今一度手綱を締めてもいいかもしれません。
○予想外の不合格だった
問題は思ってもみなかった不合格の場合です。最近は掲示板のほかにインターネットを利用して合格発表する学校が多くなって、家でパソコンで合否を確認するケースが増えています。パスワードを入力して一人で見ているものですから、わが子だけが落ちたような心境に陥りがちです。
学校での合格発表なら、受かって喜んでいる親子はもちろんですが、落ちて肩を落としている親子の姿もなんとなく視野に入っているものです。ですから、わが子だけがという気持ちにはならないのですが、家で一人で見ているとどうしてもショックが増幅されます。
ですが、お子さんの前では決して動揺を見せてはいけません。不合格も織り込み済みのような顔をして、平然とした態度、言葉遣いでいてください。今は、お子さんがこれまで培ってきた力を発揮できるようにすること、このことだけを考えればいいのです。子どもは、気分が明るくのっていて、精神状態がリラックスできていてこそ力が発揮できるものです。乗らせることまでは無理にしても、家の雰囲気を明るくしておくこと、お子さんに不安を感じさせないことが大切です。
予想外の不合格だったりすると、お母さんが動揺してしまって、決めていた2月1日以降の受験スケジュールを変更したいといってくることがあります。が、ここまできて受験校を変更することは無謀です。これまで「過去問」をやるなどして対策を立ててきた学校はそのまま受けましょう。少々偏差値的には高くても、対策をしてきた学校のほうがやはり受かりやすいからです。
どうしても不安だったら、これまでに説明会に足を運んだことがある学校のなかからいちばんやさしい学校を選びましょう。出願書類が手元になければ、受験料・写真・印鑑・筆記用具を持って学校に駆けつけます。後半戦の学校の場合はその場で記入して出願することも可能です。
2月からは連日のように試験の付き添い、合格発表の確認、合格していれば書類の受け取り、入学金の納入、入学手続き…、不合格ならば付き添いがまだ続き、ケースによっては受験校探しから出願……と、疾風怒濤の日々になります。舞い上がらず一つ一つのことを落ち着いてこなしてください。
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●お父さんの協力が得られる場合
最近はお父さんが大変熱心になっています。お父さんの協力を得られるということであれば、今のうちに受験予定校の出願から試験当日、合格発表、入学手続きといったスケジュールを大きな紙に書いてリビングに張り出し、お互いが有休取得が可能な日、不可能な日を書き出して、どの時点でどのような役割分担にするか、決めておくといいでしょう。
前回も言いましたように、受験に失敗は許されません。「なんとかなるさ」式のその日その日の場当たり的な対応では危険すぎます。各日にそれぞれがどう行動するのか、前もって決めておいたほうが安全です。
●お父さんの協力が得られない場合
お父さんが単身赴任している、この時期仕事がものすごく忙しくて協力してもらえない、そもそも中学受験に反対している……と、協力してもらえないケースも多いかと思います。
お母さんにかかるプレッシャーはその分大きいと思いますが、前号で述べたことを一つ一つ着実にこなしてください。子どもも受験生だからと甘やかすことなく、日常生活の手伝いはこれまでどおりきちんとやらせましょう。
また、勤務先に早めに事情を話して、休暇・遅刻・早退の了解をとっておくといいでしょう(不合格が続いた場合は思いがけず何日にも渡ることがあるので、そのことも耳に入れておきます)。
●働いていることのメリット
仕事があって、直前の得する情報を得られる説明会に足を運べない(最近は何回も足を運んでもらうために情報を小出しにする学校もあります)かもしれません。ですが、出題傾向・配点・採点基準など細かなことに神経質になる必要はありません。むしろ学力をつけることに集中してどっしり構えたほうがいいでしょう。
仕事を持っていれば、神経が受験だけに向いてしまわず、お子さんにとっては救いになる部分があり、これが子どもの精神衛生には案外よかったりします。
専業主婦の家庭では母親が受験にのめりこむあまり、あふれる情報に振り回されたり、ネットの掲示板上やクチコミの噂に惑わされて、受験の本筋以外の部分で右往左往し、子どもを落ち着かなくしてしまうケースもしばしば目にします。
わが家の受験生活の様子を冷静に眺める、わが子を第三者として客観視する、そうした姿勢で受験に臨んだ家庭のほうが、お父さん・お母さんが熱くなりすぎた家庭よりむしろうまくいくことが多いのです。
また、仕事をしていれば、取引先や顧客との間で思うようにいかない経験をいくらでもしていると思います。そんなときカリカリしますか? 取引先や顧客相手では怒れないはずです。そんなときには無意識のうちに相手にどう対処するか考え、行動しているはずです。
これから時間がなくなるにつれ、お子さんの真剣みが足りない態度に接するとついカーッとなりがちです。そんなときには仕事場での経験を生かしてほしいのです。
このように考えれば、働いていることが必ずしもマイナスではないということがお分かりいただけるでしょう。
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親のミスで、長い間の子どもの努力が水泡に帰すようなことがあってはなりません。ここからは慎重に着実に物事を進めましょう。
ミスをしないためにも、これから入学手続きの日まで常に持ち歩く受験ノートを1冊用意してください。今後は受験に関することはすべてこのノートに記入するようにします。ノートの前半には日にちごとにしなければならないことを、ノートの後半には受験予定校別に親としてやるべきことを書き込んでいきます。
次に、万が一の場合を含め受験する可能性がある学校全部について、出願書類を入手し終わっているか、確認してください。もしまだの学校があったら、至急手に入れるようにします。
入手した学校については、募集要項を入念に読み、出願に当たって必要なものは何かを書き出し、それぞれの学校の欄に記入しておきます。
お金のことも重要です。受験料・入学手続き金はそれぞれいくらか、いつまでに振り込む必要があるのか、振り込む銀行・支店はどこか、こうしたこともノートの前半部分に記入しておきます。
このノートは、毎朝起きたら必ず目を通すクセを付けておくと、いちばん怖い「し忘れ」を防ぐことができます。
また、これからは1分1秒が貴重になります。勉強するときに必要な材料がすぐ取り出せるよう、今のうちに机の周りを整理整頓しておくことをお勧めします。年末の大掃除は今年は手抜きはしても、これまで受けた模試の答案、塾でやったプリント類などを教科ごとに分類してファイルしておくのです。ここへきて新しい物に手を出すより、一度やったものを復習するほうが、お子さんにはずっと身につきやすいからです。
これからもっとも大事な仕事のひとつに願書の記入があります。願書はいきなり書き出すと必ず失敗します。まずすべての願書をコピーし、そのうえで1校ずつ説明を必ず読んでからコピーに下書きします。志望理由など文章で書く欄があるときは、内容をどうするかご両親で相談し、どのくらいの大きさで書くと納まりがいいか、下書きの段階で見当をつけます。また文章は必ず別の目で確認。誤字・脱字がないか、主述関係が合っているか、チェックします。
これまでさんざん学校説明会でその学校を訪れているかもしれませんが、出願してはじめて正式に学校との関係が生まれるわけです。その最初の挨拶である願書は、心を込めて書きたいものです。
学校によって、いろんな点で書式は異なっていますから、それぞれの記入上の注意をよく読んでから書いてください。
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ずいぶん前ですが、私も二人の子を中学受験させました。その当時には気がつかなかったことで、いまこうした仕事をしていて真に思っていることは、「学校選びとはどういう人生をよしとするのかを考えること」だということです。
私が保護者に願っていることは、お子さんの受験を機会に、普段の生活の中ではあまり考えない「自分が生きているなかで、何が自分を支えてくれているのか。自分は何を大切と考えるのか」を、ご両親で話し合ってほしいということです。
お子さんの受験は、自分たちの生きる姿勢を見つめなおすいい機会だと思います。そこでは別々に育ってきたお互いの価値観がぶつかり、お互いが自分をさらけ出すことにもなります。
中学受験が、多くのご家庭にとってはじめての「一大イベント」という意味は、何も多額の出費を要する買い物ということではない要素があるからです。
話し合いの過程では、きっと世間体やら打算やら人間関係やら・・・・・・実にいろいろなことが錯綜することと思います。ですが、そうした機会を持つからこそ、受験する意味があるともいえます。
自分が教育関連の仕事をしているせいで特に感じるのかもしれませんが、いまの自分のメンタリティーのかなりの部分が中高時代に築かれています。友だちを見ていても、やはり「思春期の文化をずっと持ち歩いている」ということをよく感じます。つまり、思春期をどのような文化環境で過ごすのか、それがその後の人生に大きく影響するのです。
先生や友だちから受ける影響・・・・・・純粋な思春期だけに、その時代に接した人生観、世界観、価値観、読書傾向といったもの・・・・・・は決して小さくはありません。
乱暴な言い方をすれば、「勉強はどこでも出来る。が、良質な精神的な影響はどこでも受けられるわけではない」ということです。
いま「費用対効果の高い学校選び」ということが盛んです。効果とは、入口偏差値に対して出口偏差値が高い(大学合格実績がいい)、加えて授業料対比で授業時間数が多く、学校外での費用を抑制出来るという意味で語られています。
不況が長期化する中、またお子さんの将来が心配であるといういまのわが国の状況の下、保護者がこうした観点からの学校選びになることはわからないでもありません。
が、お子さんの長い人生を考えたとき、お子さんを支えてくれるものは案外「費用対効果」で計れない部分であることを知っていただきたいと思います。