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受験生活では、親子ともにストレスがたまってきます。特に反抗期にさしかかる子どもにしてみると、友だちと思い切り遊べない、常に勉強に追いまくられている、親に管理されている、そうした気分が重なって、息詰まりを感じてくるものです。そんなストレスと受験へのプレッシャーがあいまって、親と子どもがぶつかる親子のバトルのシーンも増えてきます。
「もう少ししっかりやらないと」と、激励のつもりでお母さんがかけた言葉に、「やっているだろう!」、「ママが勉強しているんじゃないんだから。だったらやってみてよ」とか「うざいんだよ」とか、かっとした子どもから激しい言葉が返ってくることがあります。お母さんのほうも「子どものため」にという意識があるため、ついかっとなって、「誰のためにママだって頑張っていると思うの」とヒステリーを起こしてしまいます。
そんなぶつかりあいが生じたら、子どもとの間に少し距離をおいてみませんか。もしかしたら気づかずにいつの間にか過干渉になっているのかもしれません。必要以上に子どもの勉強に口や手をだし、指図していませんか。
小学校も高学年になってくると、自分の意志や考えを持つしっかりとした自我が育ってくる時期です。いちいち親に指図されたり、リードされたりすることがうっとうしくなって当然です。
そんな様子が見られたら、少し遠くから見守る気持ちで、本人に勉強やスケジュールの管理をさせてみるという手があります。本人の自覚が低くて、自己管理はとても無理だ、というのであれば、例えば家で勉強する時間を、塾の自習室で勉強してくる時間にあててみたりして、物理的に親子が顔を合わせる時間を少し減らしてみるというのもひとつの方法です。そんなちょっとした距離の置き方で、お互いの緊張感を回避することができたりするものです。
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はじめて中学受験に臨んだときに、「合格・不合格の半分は親で決まる」という言葉が耳に入ってくると、お母さんはどうしても一生懸命になります。「私のせいで落ちるなんていうことがあってはならない。親戚からも、隣近所からも、私自身が試されている。」―そうした心理状態に陥るのです。
「母親としてやれることは何でもやってやろう」―学年が上がり、入試本番まで日数が限られてくると、時間がものすごく貴重に感じられ、一秒足りともムダには出来ないという思いに駆られます。
その結果、起床から食事、風呂、就寝までの時間管理は無論、部屋の掃除から着るものの準備まですべて手を出して効率よく進めようとします。
自分に自信があるお母さんほど、勉強面でも主導権を握ってリードしようとする傾向が強いのです。まさに「自分が主人公」になってしまうのです。
中学受験は子どもが幼いから親がリードしなければならない―確かにそうした部分があります。が、最後に伸びる子、本番に強い子は、受験を自分自身の問題、自分自身の責任と意識した子なのです。
親が決めて、そのとおりやらせるのではなく、できるだけ早いうちに、子ども自身に「受験するのはお母さん、ママではなく自分なのだ」という気持ちにさせることが大切です。
そのためにも、親が何でも先に手を打つことを止めてはどうでしょう。
「今の成績ではどこにも受からないわよ」、「○○学園の方がいいんじゃない?」、「△△の『過去問』買ってきたわよ」「××の学校説明会に行ったら」……とつい言いたくなるのはわかります。受験は時間に限りがあるだけに、焦りの気持ちから待てなくて言ってしまうのです。
じっと我慢するのは辛いですが、我慢しないで指図してしまうと、子どもはいつまでたっても自分のこととは捉えられないでしょう。
時間はかかりますが、日々の細かなことから自分でやらせるようにしないと、これから先何事も親に依存する子どもになってしまいます。
自立心がない子が、受験を自分自身の問題と考えるわけがありません。
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この夏、お子さんを夏期講習に通わせるご家庭が多いのではないでしょうか。が、そのとき、「暑い夏、家にいても勉強がはかどらないから行かせる」と親が考えていると、子どももなんとなくゆるい気持ちで参加しがちです。
講習料は高いということ、講習料を倹約して家で勉強するお友だちもいるということを話し、「講習料が無駄にならないようしっかり勉強してね」と、始まる前にきちんと話しておくといいでしょう。
講習のテキストが渡された段階で一緒に開いてみて、「こんなことを勉強するのね。おもしろそうね。」と、親が関心を持っていることを感じさせるのもやる気を起こさせる手です。また、漫然と通うことがないよう、予復習をどの時間帯にどのようにするか、始まる前にお子さんと話し合って決めておいてください。
そのように夏期講習に向かう意識を作り、具体的な勉強の手順を決めておくことが、夏期講習の効果を高める上でとても有効です。
受験学年でなければ、講習のない期間は講習期間中と同じようにするのではなく、極力別のことをしましょう。
今の子は昔の子と比べて情報をたくさん持っているので、なんとなくいろんな経験もしているように錯覚していますが、実際には実体験はかなり乏しくなっています。映像を見て知識としては知っていても、自分で体験したこととなるととても少ないのが実情です。
長期旅行するなどという大げさなことをしなくても、できることはいくらでもあります。どこに出かけるかは、ついお父さんやお母さんが提案しがちですが、まずはお子さんにやってみたいことを聞いてみてください。お子さんの口から何も出てこないようでしたら、お子さんの普段の様子から興味を持っていそうなジャンルの博物館、スポーツの試合、演奏会などを候補としてみてはどうでしょう。
またせっかく時間があるのですから、山や海、湖、川など自然の中に出かけることもお勧めです。早起きすれば結構遠くまで行けるものです。
この夏を、お子さんの好きなことを思いっきりさせてあげる時間、そうしたものをまだ持っていなければ、興味を持って打ち込めるものを見つける時間にして欲しいのです。
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中学受験は、自立できている子ほど合格するという話を聞いたことがあると思います。
先日会ったある女子校の校長から、こんな話を聞きました。その学校は、「自分たちが過ごす場所は、自分たちの手で清掃する」ことを教育方針にしています。ですからトイレも、毎日自分たちで交替で掃除しています。
ところが保護者会で、母親たちから「PTAでお金を出しますから、トイレ掃除は業者にやらせてください」という声が出たとのこと。
校長は、嘆いていました。「嫌なこと、面倒なことは、お金を払ってみんな外の業者に委託する。またそうしたビジネスがとても繁盛する。困った風潮です」
以前は、掃除を業者に頼むということなどありませんでした。引越しにしても、荷造りは極力家族でやったものです。それが最近のテレビCMを見ていると、何から何まで引越し業者がやってくれて、本人たちは体を引越し先に移動させるだけ。
食事にしても、ファミレスの発達のお陰で、以前だったらたまにする程度だった外食が、ごく日常的な光景になっています。外食しないまでも、中食といって、デパートやスーパーの惣菜売り場やコンビニに行けば、容器のまますぐ家で食べられる状態のものがそろっています。電子レンジにかけさえすればOKな冷凍食品もあらゆるものがそろっています。
家事の多くを「外注化」するお母さんの姿を見て育った子が、これからいろいろなことに出くわしたとき、自分自身でやり遂げようとするでしょうか。嫌いなこと、苦手なこと、困難なことを、人に頼らず自分自身の力で解決しようとするでしょうか。
おいしくなくても(失礼)お母さん自身が作ったもの、へたでもお母さんがかけてくれたアイロン、ピカピカでなくてもお母さんが掃除機を動かす家の掃除。毎日のそうした姿が「自分のことは自分でやるものだ」という意識を子どもの中に育てるのだと思うのです。
本の中の立派な話よりも、お母さんの毎日の姿のほうが、何倍も子どもへの教育力を持っていると思います。お母さん自身がなるべく自分の手で家事をすると同時に、子どもにもいろんなことをやらせましょう。
危なっかしいと、つい手を出してしまいがちです。壊されたり、汚されたりするのが嫌で、子どもがやろうとする前に止めてしまいがちです。
何かにつけて口を出し、手をかけ、挙げ句の果てにストップさせる。そして自分自身もお金を払うことで他人の力を当てにする。そんなお母さんから自立した子が育つはずがありません。
きついことを言いましたが、お母さんのふだんの生活ぶりが、いつのまにかお子さんに大きく影響するということを忘れないでください。
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今の子は学力のベースとなる「語彙力」がとても乏しくなっています。それは、親の責任も大きいと思います。
同年代としか話さなかったら、語彙が増えるわけがありません。語彙が不足していれば、新聞を読んでも本を読んでもわからない言葉ばかりです。意味がわからないから読む気が起きないのは当たり前。
これは親戚や隣近所の人が家に上がるのを敬遠するようになった、セールスなどの人を家に入れなくなった、子連れの外出はいつも車……要するに子どもがよその大人と接する機会を奪ってきた親の責任です。
「語彙力」を伸ばすための基本は家庭の中の会話です。そのためには親子で顔を合わせる時間を増やさなければなりません。塾やお父さんの仕事の都合でどうしても夕食は銘々バラバラな「個食」になってしまうのなら、少なくとも朝食だけは必ず一緒に摂るようにしましょう。
おじいさん、おばあさんが近くに住んでいたら、できるだけ遊びに行かせるといいでしょう。おじいさん、おばあさんに子ども言葉を使ってもらうのではなく、ごく普通に話してもらうのです。昔の話、家にある道具の話(畳、襖、箒など、古い家には今の子が知らないものがいっぱいあります)、年中行事の話……、そうしたものについての知識が、小説や物語を読んだときに理解を大きく助けてくれます。
また、親が本を読まないで、子どもが読むわけがありません。居間にはさまざまなジャンルの本を置いておき、親自身が読んでいる姿を見せましょう。また、子どもと一緒に辞書を引く、世界地図で場所を探す、時刻表を調べるといった調べることをしましょう。時間がかかっても、子どもにやらせることが大切です。
ごく当たり前のことを述べました。一つ一つは決して難しいことではありません。ただこれらを続けることは案外難しいものです。できることから始めてみてください。
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前回お話したような、受験生としての意識がまるでなく遊んでいる姿、ボケッと日々過ごしている様子、何回言って繰り返すケアレスミス、返却された模試の成績表の愕然とするような合格可能性……気持ちが落ち込むことが次々に現れます。多くのお母さんは、本番に向かって、だんだん言葉がとがり、表情もきつくなっていきます。
お母さんがこんなふうになって、叱られてばかり、怒られてばかりいれば、子どもの気持ちは弾みません。気分が暗くなるばかりか、自分は受からないのではないかと不安にもなります。
こんな精神状態ではいくら長時間勉強したとしても、血となり肉とはなりにくいのです。
企業のトップが業績の悪いことに不機嫌で、社員が下を向いている会社の業績が回復するわけがありません。トップの大事な資質のひとつに、「上機嫌でいること」があるのです。
お母さんも同じです。受験にまつわるストレスは家の外で解消し、子どもにどれだけ上機嫌で接することができるかどうかが、お母さんの腕の見せ所です。
えてして、神経質なお母さんより、大雑把なお母さんの子の方が、合格するというのはこうしたことなのです。
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新学年が始まりました。6年生にとってはいよいよ受験学年。お母さんは「武者ぶるい」するような心境ではないでしょうか。が、わが子といえば、相変わらずのマイペース。受験生としての意識がまるでない……ように見える。ボケッとしている姿を見ると、イライラ……イライラ……。ノウテンキな返事をされたりすると、つい怒りがこみ上げ、口調もとがっしまう……。
そんな後はきまって自己嫌悪。これからはそんなことを繰り返す日々が待っています。「そんなに勉強したくないなら、受験なんかしなくていい!」何度怒鳴ることになるか。時間が貴重になる秋以降になると、少しでも効率よく進めようと焦るお母さんと、ダラダラしているわが子との間でがぜん激しいバトルが繰り広げられます。
でもこれはお宅だけの話ではありません。受験生をもつ家庭ならば95%はこんなものです。私は講演ではよくこんな言い方をしています。「受験生活は『谷』あり、『谷』あり……」。「『山』あり、『谷』あり」ではないのです。 もちろん、素直に勉強していたり、いい成績をとってきたり……『山』もあります。が、精神的には圧倒的に『谷』に感じることの方が多いのが中学受験です。
これからは、通塾日数も増える(お弁当を作る回数が飛躍的に増加)、受験校を決めるために数限りなく学校を訪れることになる(模試でもらってくる偏差値でグラグラ)、朝早くから模擬試験に付き添う……など、体力もものすごく必要となります。塾の先生との面談、学校の先生への「言い訳」、学校、塾仲間のお母さんとの微妙な会話……神経もものすごく使います。受験を終えた後に、ほとんどのお母さんが、「こんなにも大変だとは思わなかった。二度とやりたくない」という感想を漏らします。まず、これからの生活はこんなものだという意識と覚悟を持ってください。
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はじめまして。WILLナビ編集部です。
安田教育研究所代表の安田理さんに「親と歩む中学受験生活」をテーマに
今後blogを執筆して頂きます。
ユーザーの皆様よろしくお願いいたします。